土地の購入や売却をするときには、売買契約を締結します。本記事では土地の契約で気をつける点を解説した上で、売買契約の流れや注意点についても触れていきます。
目次
土地の契約で気をつけることは？
土地の売買では大事な点をしっかりと確認しておけば、問題が生じることはそれほどありませんが、いくつかの注意点がありますので後悔しないために把握しておきましょう。
1.登記情報の確認をする
登記簿から、土地の所有者や権利関係、抵当権が設定されているかどうか、地目などを確認できます。地目は宅地、山林、田、畑、原野、塩田、牧場、雑種地などに区分されていますが、登記簿上の地目と現実の利用状況が一致していない場合もあります。
2.地目や用途地域を確認する
土地の利用方法や建物の建築制限などがあるケースも考えられるため、地目や用途地域を確認しておきましょう。宅地はすぐに利用できますが農地は転用許可が必要なことも。山林には家は建てられますが法律の制限やインフラの確認は必要でしょう。
3.境界を確認する
境界が明確になっていと後でトラブルになることがあります。境界の目印が無くなっていたりわからなくなっていることも多いです。ただし、土地の形状によって地方の慣習が異なるため、あいまいでも良いケースも。現状を確認の上、必要に応じて隣接地との境界測定も検討しましょう。なお、川や道路が敷地に食い込んでいる場合には、相談することで固定資産税を減免してもらえるケースもあります。
4.地盤や周辺環境の確認をする
地震や洪水などの自然災害リスクも確認する必要があります。過去に土壌汚染が発生していないか、周辺環境も合わせて確認するとよいでしょう。
5.インフラの状況を確認する
インフラが整っていない場合もあるので、水道、電気、ガス、下水道などを確認します。
6.契約書の特約の確認をする
売買契約書の内容に不利な条件が含まれていないか、確認しておくことが大切です。手付金や違約金などの条項にも注意しましょう。
7.税金や諸費用を把握する
土地の購入や売却にかかる固定資産税や都市計画税、不動産取得税などの税金や、登記費用や仲介手数料などの諸費用も計算に入れておくとよいでしょう。
土地の契約の流れ
ここからは、土地の契約の流れをご紹介します。一般的なプロセスですので取引条件や物件の状況によって異なる場合があります。契約や確認が多くなるので不動産会社や司法書士などと連携し、確実に行うことが大切です。
⚫︎気に入った物件の問い合わせ
インターネットや不動産会社などを利用して土地を探します。見学したい物件が見つかったら、不動産会社に問い合わせをしましょう。
⚫︎物件の見学
物件の見学では、敷地や道路の状況、建物付きの物件では外観や室内、水回り、予想される修繕箇所、最寄駅、バスの時刻表、周辺環境なども確認します。寒い地域は冬に内見をしておくとよいでしょう。
⚫︎購入の申込
物件が気に入って購入したいと思ったら、購入希望であると伝えます。購入が決定したら購入申込書を提出しましょう。ここで価格や購入条件、引き渡し時期などの交渉をします。
※広い土地を分けて売る場合には購入者が決まってから、土地の測量、分筆を行うこともあります
⚫︎重要事項説明
契約前には物件に関する重要事項説明を受けますが、契約日に行われることも多いです。不動産会社が重要事項説明書を作成します。法律で義務付けられている土地に関する重要な情報が含まれていますので、土地の測量や法令上の制限、土地の利用規制など、物件に関する不明点はこの段階で確認しておきましょう。
⚫︎売買契約
売主、買主は内容に納得したら、契約を行います。買主は手付金を支払うのが一般的です。この際、契約書への署名・捺印をします。ローンの申し込みが必要な場合には本審査を申し込み、審査が通れば金融機関とローン契約を締結します。
⚫︎売買決済、引き渡し
残代金を支払い、物件の引き渡しを受けます。同時に所有権移転登記の申請の手続きも行われます。仲介手数料、税金、登記費用などを支払い、必要な手続きが済んだら、引越し、土地利用ができます。
田舎暮らし物件は個性的な土地もある
本記事では、土地の契約で気をつけることや売買契約の流れについて解説しました。地目や境界、地盤などは物件によって異なります。ただ、田舎暮らしの物件は一つ一つ個性に富んでいるので、景観や地下水、植物などの生態系も含め大事にしたいものもあります。
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